I don’t mind と I don’t care を同じ意味だと思って使っている英語学習者の方が結構います。
でもイギリス英語ではこれらの二つの表現にはかなり大きな違いがあります。
結論から言うと、I don’t mind は「気にしないよ」、 I don’t careは「どうでもいいよ」という印象を与えます。
その違いを認識しておかないと誰かとのコミュニケーションにおいて大きな誤解を招いてしまう可能性があります。今日はどうしてこういう意味の違いが生まれるのか、mindとcareの(動詞としての)意味の違いをイギリス英語の視点から解説します。
mindの意味
①注意を向ける
まずmindには、「注意を向ける」という意味があります。
例えば、イギリスの駅では以下のようなアナウンスが流れます。
“Mind the gap.”
Mind the gap between the train and the platform.
電車とホームの間にお気をつけください 。
危険なので注意してください、という意味です。イギリスの電車とホームの間は、本当に大きくて危ないことがあります。
②気に障る
mindには「注意を向ける」という意味の他、「何かが気に障る」「何かをストレスと感じる」「何かによって不安を感じる」という意味があります。
“I don’t mind.”
“I don’t mind.”のmindが表しているのは、この二番目のmindの意味です。否定文なので、「ストレスを感じない」「問題ない」「気に障らない」といったポジティブなメッセージになります。要するにOKという意味です。
Where shall we go for dinner?
晩ご飯どこ行こうか?
I don’t mind.
どこでもいいよ。
他にもこんな使い方をします。
“Do you mind if …?”
何かをする時に、相手にとって不快にならないかを確認したい場合に使用する表現です。
“Do you mind if I open the window?”
この質問は、直訳すると「私が窓を開けたら、あなたにとってストレスになりますか?」になります。(文法的には”No (I don’t mind)”と答えるのが正しいですが、「いいよ」という意味で”Sure”や”Yes”と答える人もいるので少し注意が必要です。”Go on”は「どうぞ」という感じです。)
careの意味
①お世話をする
careの一つ目の意味は、「誰かや何かのお世話をする」という意味です。
“care for…”
I have a great nanny who cares for my children while I’m at work.
うちには、私が仕事中に子供達の面倒を見てくれる素晴らしいナニーがいます。
nannyとは保護者が不在の時などに子供の育児を行なう方です。イギリスではnannyを雇っている人がたくさんいます。
②大事に思う
careの二番目の意味は「何かを気にかける」「大事に思う」などです。
“care about…”
この表現は、自分にとって重要なこと、大事に思っていることを表す時に使います。例えば、”I care about him.”は、「彼のことを大事に思っている」という意味です。
“I don’t care.”
“I don’t care.”のcareも、同じ意味を指しています。
否定文なので、「興味がない」「自分にとって関心がない」という冷たい印象を与えます。
Where shall we go for dinner?
晩ご飯どこ行こうか?
I don’t care.
どうでもいいよ。
・・・というような突き放すような印象を与えてしまいます。
まとめ
イギリスでは、I don’t mind は「気にしないよ」、 I don’t careは「どうでもいいよ」という印象を与えます。
イギリス人相手に会話をする時は、I don’t mind と I don’t care の使い方に気をつけてください。