英語学習を始めた頃にbutは「けれど」や「しかし」という意味だと習ったと思いますが、but〜には「〜以外は」という意味もあります。
例えば、everything but〜は「〜以外の全て」という意味です。
Everything but the ring is handmade.
指輪以外は全部ハンドメイドです。
Everything but the cake is gluten free.
ケーキ以外は全部グルテンフリーです。
このようにeverything but〜はeverything except 〜と同じ意味ととらえることで簡単に解釈できます。でもnothing but〜 と anything but〜 は、初めて聞いた場合に解釈するのが少し難しいかもしれません。
nothing but 〜
nothing but 〜というフレーズは、only 〜、just〜、simply〜などと意味が似ていて、何かが〇〇だけ、〇〇でしかないということを強調します。
例えば、以下の文はHe is kindよりもインパクトがあります。
He is nothing but kind.
彼は優しい以外の何者でもない。
他にも、このような使い方ができます。
She is nothing but a liar.
彼女は嘘つき以外の何者でもない。
They care about nothing but themselves.
彼らは自分達のこと以外何も考えていない。
I have nothing but gratitude.
感謝しかない。
I have nothing but rice at home.
家にお米しかない。
このようにnothing but 〜は〇〇だけということを強調するために使用されますが、例えその強調の意味が分からなくても、その後に続く内容が聞き取れていれば相手のメインのメッセージを理解することができるので、大きな勘違いをしてしまう危険はそこまでありません。続いて解説するanything but 〜は反対の意味を表すので、誤解をしないように注意が必要です。
anything but 〜
anything but 〜というフレーズは、by no means 〜やnot at all 〜と似た意味を表し、何かが〇〇ではないことを強調する効果があります。
She is anything but kind.
彼女は決して優しくない。
(彼女は優しい以外の何にでも当てはまる。)
He is anything but modest.
彼は決して謙虚ではない。
Today’s presentation was anything but a success.
今日のプレゼンは決して成功ではなかった。
The party was anything but enjoyable.
パーティは楽しいとは程遠かった。
anything but 〜は、あまり望ましくない状況を表していることが多いですが、何かの選択肢について話している時に、単純に「〜以外何でも」という意味を表すために使うこともあります。
I can eat anything but meat.
お肉以外は何でも食べられます。
まとめ
nothing but 〜はonly 〜のように「〜でしかない」という強調の意味を表します。何かの性質や事態について話している場合、anything but 〜は、by no means 〜のように「決して〜ではない」という強調の意味を表します。これらのフレーズは真逆の意味を表すので、混同しないように気をつけたいフレーズです。