こんにちは、ケイです。
イギリス人のユーモアのセンスは独特です。
アメリカ人は分かりやすくストレートに冗談を言う傾向がありますが、イギリス人の冗談は少し分かりにくいので、イギリス人との会話経験が少ない方は彼らの冗談を理解するのに最初は苦労するかもしれません。(私もイギリス生活が長いので日本人の方に理解されないような冗談を言ってしまうことがあります。)
英会話で相手のユーモアを理解することは、相手との会話を楽しみ、良好な関係を築く上でとても重要なので、今日は英語学習者の方に知ってほしいイギリス人のユーモアの代表的な特徴であるsarcasmについてお話しします。
sarcasmとは
sarcasmとは、誰かに対して嫌味を言ったり、誰かをからかったり、ある状況から笑いを取ったりするために「思っていることと反対のことを言うこと」です。日本語では「皮肉」と訳されることが多いですが、sarcasmは必ずしも誰かに意地悪を言いたい時に使うわけではなくて、望ましくない状況からちょっとした笑いを取りたい時など様々な状況で使われます。
例えば、大雨が降っている時や嵐が来た時にイギリス人は外を見て以下のようなことを言います。
Lovely weather.
素晴らしい天気だね
(心の声:最悪の天気だね)
天気以外でも、自分にとって不都合なことが起きた時や良くないことが起きた時にイギリス人の発言にはsarcasmがよく見られます。例えば、携帯を落として画面を割ってしまった時などに多くの人が以下のようなことを言います。
Great.
素晴らしい
(心の声:最悪)
誰かに対する嫌味としては、例えば、怠けてばかりいる人に対して、以下のようなことを言ったりします。
You’re so hard-working.
君は本当に努力家だね
(心の声:君は怠けものだね)
他には、誰かの悪口を言う時も、イギリス人は直球に言うのではなくて、sarcasmを通して笑いを取る場合があります。
I absolutely love her.
彼女のこと本当に大好き
(心の声:彼女のこと耐えられない)
sarcasmの見分け方
sarcasmを含む発言は、言葉の意味と実際の心の声が反対なので、相手の声のトーンや表情からその発言がsarcasmだと感じ取る必要があります。アメリカ人もsarcasmを使いますが、イギリス人よりも分かりやすく笑いながら発言するなど「これは冗談ですよ」というような合図を含めて発言することが多いです。
イギリス人のsarcasmを見分けるための絶対的なルールはありませんが、多くの場合は綺麗な言葉を使っているのに声のトーンが怖かったり、口角が上がっていなかったりします。特に嫌味を含んでいる場合は、呆れている様子を表すeye-rolling(目をぐるりと上に向けること)が見られることも多いです。こういったsarcasmの合図は、経験と共にすぐに察知できるようになります。
まとめ
イギリス人の発言には、思っていることと反対のことを言うsarcasmがよく含まれます。誰かに嫌味を言うため、誰かをからかうため、望ましくない状況から笑いを取るため、などその目的は様々ですが、イギリス人との会話を楽しむためには彼らのsarcasmを理解する必要があります。イギリス人との会話経験を積めば、sarcasmを聞く機会が沢山あるので、それを見分けるのも次第に楽になりますが、イギリスの映画やドラマから学ぶのもおすすめです。