英会話で相槌を打つ時、話の内容によっては、Yes ではなくて No を使うことで、日本語でいう「うん」とか「はい」とか「そうですね」という意味を表すことがあります。
多くの方がすでに知っているのは、「〜じゃないんですか?」というような否定疑問文(否定から始まる疑問文)や「〜じゃないですよね?」というような否定文の付加疑問文に対して、答えが「〜じゃない」場合、Noを使うというパターンだと思います。
例えば、否定疑問文のパターン:
Don’t you drink?
お酒飲まないんですか?
No (I don’t).
はい、飲まないです。
否定文の付加疑問文のパターン:
You don’t like spicy food, do you?
辛い食べ物、好きじゃないですよね?
No (I don’t).
はい、好きじゃないです。
こんな感じで、「〜じゃないんですか?」や「〜じゃないですよね?」というような疑問文に対してNoというと、「うん、〜じゃない」とか「はい、〜ではないです」という意味になります。
ただこういう疑問文が使用された時以外にも、「うん」とか「はい」とか「そうですね」という意味でNoを使うことがあります。
それは、「何かが〜じゃない」という意見とか状況に対する相槌を打つ時です。
例えば、
This coffee isn’t great.
このコーヒーあまり美味しくないね。
No (it’s not).
うん、あまり美味しくないね。
This book isn’t difficult.
この本は難しくないね。
No (it’s not).
うん、難しくないね。
このように「何かが〜じゃない」という発言に対しても、同意を示す場合は「うん、〜じゃない」とか「はい、〜ではないです」っていうような否定文になるので、英語では Yes ではなく No を使って相槌を打つことがあります。
ただ、これはルールではなくて、人によって相槌の打ち方が異なります。
中には、「うん、あなたの言うとおり」っていう意味で
Yes, I agree.
はい、私もそう思います。
Yeah, you’re right.
うん、あなたの言う通り。
というように Yes とか Yeah を使って相槌を打つ人もいます。
こういった理由から、「何かが〜じゃない」という否定文の発言に対して相槌を打つ時にYes かNo かどっちを使って同意を示すか咄嗟に判断できない時は、I agree(同感です)というようなフレーズを使うのが安全かなと思います。相手の意見に賛成しない場合は、Really? I think it’s…(そうですか?私は〜だと思います)というような表現が使えます。
逆に相手が使った相槌を正しく解釈するためには、Yes とか No の後に続く言葉とか相手の表情とか声のトーンにも注目することが大事です。