こんにちは、ケイです。私は8歳の時に東京からイギリスに引っ越し、現在イギリス在住20年目です。今日はそんな私から、これからイギリスに移住する予定の方に向けて、イギリスについて知っておくといいと思うことをいくつか紹介します。
イギリスの冬は長く、暗い
イギリスの夏は涼しくて過ごしやすいですが、冬は長くて暗いです。日が短い時期は、夕方の四時過ぎに暗くなってしまいます。そして、残念ながら、雨や曇りの日が多いです。その結果として、イギリスに住んでいる人は、日光を浴びることによって体内で作られるビタミンD(NHSの説明はこちら)が不足しやすいです。私もサプリを摂らないとすぐにビタミンDが足りなくなってしまいます。もちろん、体質や生活習慣によっても変わってきますが、ほとんど室内で過ごす方はビタミンD不足にならないように気をつけてほしいと思います。
市販の薬が日本とは違う
人によっては大丈夫な方もいると思いますが、私はイギリスのドラッグストア(chemist / pharmacy) に売っているような市販の薬をあまり使いません。自分には、ちょっと強すぎると感じたり、期待している効果の薬を探すのが大変な場合が多いからです。目薬や胃薬など普段から日本で使っているお気に入りのものがある場合、事前に準備しておいた方がいいかもしれません。
水が硬水の地域が多い
イギリスは、水が硬水の地域が多いです。私が現在住んでいるロンドンや大学時代に住んでいたオックスフォードも硬水です。硬水だと、紅茶は美味しいのですが、とにかく髪や肌が乾燥します。特に髪に関しては、私の知り合いも日本から引っ越してきた当初、驚いていました。中には髪の毛の色が黒から茶色っぽくなる方もいます。いつも硬水を使って生活している私は、久しぶりに日本に行くと、軟水で手を洗った瞬間に感動します。
水回りのトラブル
イギリスの家は古いせいか、シャワーやお風呂やトイレの水に関するトラブルが日常茶飯事です。イギリスに住んだことのある人は、必ずと言っていいほどplumber(水道屋さん)にお世話になります。もしイギリス生活で、水に関する色々なトラブルがあっても、ご自身の運が悪いなどと思わず、当たり前のことだと思ってください。私の近所でも、いつも誰かの家に plumber が来ています。
名前が正しく発音されない
イギリス人にとって、日本人の名前は覚えにくいです。私の名前は英語だと Kei と書きますが、最初から正しく発音できる人は極めて少ないです。子供の頃は、学校の先生にいつも「カイ」や「キー」と呼ばれていて、段々とそれに慣れてしまった私は、自分さえも名前を間違えて「キーです」と言ってしまったことがあります。長い名前の方や英語で発音しにくい名前の方は、外国の人に発音しやすい短めのニックネームを考えておくことをおすすめします。
時間にルーズ
イギリス人の多くは時間ぴったりに行動しません。電車はもちろん遅れますし、人も約束の時間に現れないことが多いです。先ほどの plumber に関しても、2時頃来ると言っていたのに、4時過ぎになって現れる、というようなことも珍しくありません。なので、家のメンテナンスの用事がある日は、あまり分刻みにスケジュールを組まない方がいいと私は自分の経験から思います。
適当な人が多い
イギリス人は、良くも悪くも適当な人が多いです。もちろん人にもよりますが、全体的に日本ほど仕事のやり取りなどもきちんとしていません。連絡が来るはずなのに来ない、届くはずのものが届かない、入金されるはずのお金が振り込まれない、このようなことは本当によくあります。以前、私はそういう時に問い合わせをするのは失礼かなと思って、「どうしよう、どうしよう」とストレスを感じていたのですが、ある時からそういった変な遠慮をやめました。気になることがあったら、「〜日までに連絡がなければフォローアップ」とメモを書いておき、その日までは忘れるようにして、その日になっても連絡が来なかったら淡々と問い合わせをするようにしています。相手は手続きを進めることを単純に忘れていた、という場合がほとんどです。変な遠慮をしないできちんと問い合わせをするようになってから私はイギリス人の適当さにストレスを感じることが少なくなったので、これからイギリスに暮らす方も、気になるこがあったら淡々と問い合わせをすることをおすすめします。(フォーマルな英語のメールの書き方はこちらで詳しく説明しています。)
今日は、イギリスに関する注意点ばかりを紹介してしまいましたが、イギリスに住んでいて良いこともあります。個人的には、「自然が多いこと」やリスやウサギなどの「動物が近所にも沢山いること」が子供の頃に住んでいた東京よりも好きな点です。あとは、先ほど言った「適当」という点も、日本にいる時よりも完璧を目指さなくていいという意味では、楽だと感じることがあります。その他にも、きっと日本から引っ越してくる日本人の方だったら、イギリスで育った私には当たり前になってしまっているイギリスの良さを感じられると思います。