ロンドンの赤いバスのネットワークはとても充実しているので、免許を持っていない私のようなLondoner(ロンドン人)にとって、バスはとても便利な交通手段です。
ただ、ロンドンのバスにリラックスして乗れるかというと正直そうではありません。
路線や時間帯によってバスの雰囲気は変わりますが、乗客と運転手の激しい口論が始まること、変な人に絡まれること、突然説明なしに乗客全員がバスから降ろされること、ドアが開かなくなること、など私は今までロンドンのバスで様々なトラブルを経験してきました。
幸い、身の危険を感じるほど深刻なトラブルに巻き込まれたことはありませんが、何かのハプニングが起こると多少なりとも不安やストレスを感じます。
もし私がロンドンのことをあまりよく知らず、英語もあまり理解できなかったら、より強い不安やストレスを感じてしまうと思います。人は未知への恐怖を感じるので、状況を把握できないと必要以上にまわりで起きていることをネガティブに捉えてしまいます。
そんな事態を避けるためには、事前に情報収集を行ない、ロンドンのバスに乗るために必要な英語力をつけることが重要です。今日はイギリス在住歴18年の私が思いつくロンドンのバスに乗る際に役立つ知識と英語をご紹介します。
現金の支払いができない
イギリスは日本よりもキャッシュレスがはるかに進んでいて、ロンドンのバスでは現金が使えません。事前にOyster card(日本のSuicaのようなもの)、Visitor Oyster card、Travelcard、Contactless payment(コンタクトレスカードやスマホ決済)などを準備しておく必要があります。最新の支払い情報などロンドンの交通機関に関する情報はTransport for Londonのウェブサイトに記載されています。
時々、突然降ろされる
This bus terminates here. Please take all your belongings with you.
(このバスはここが終点です。お忘れ物のないようにお願いします。)
ロンドンのバスに乗ると途中でバスのエンジンが止まり、このような録音アナウンスの指示で降ろされることがあります。急いでいる場合、近くに駅やタクシー乗り場がなければ次のバスを待つしかないので、私は必ず移動時間に余裕を持って家を出ます。スマホとロンドンの交通機関を使うほとんどの人が持っているCitymapperという交通アプリもインストールしておくことをおすすめします。
時々、行き先が変わる
The destination of this bus has changed.
(バスの行き先が変わりました。)
なぜこのようなことが起こるのかは分かりませんが、運転手が何らかの指示を受けて行き先を変えることがあります。これもよく流れるアナウンスです。
路線の番号が間違っていることがある
ロンドンのバスには路線の番号と行き先の名前が表示されていますが、その番号や行き先の表示が間違っていることがよくあります。バスの表示が一致していない場合や行き先を確かめたい場合は、以下のようなフレーズを使って運転手に直接聞くことをおすすめします:
Does this bus go to Piccadilly Circus?
(このバスはPiccadilly Circusに行きますか?)
階段および二階では立って乗ることができない
安全のため、ロンドンのdouble-decker bus(二階建てバス)の階段および二階では立っていてはいけません。バスが混んでいる場合、以下のようなアナウンスが流れることがあります。
Seats are available on the upper deck.
(二階に空席があります。)
まとめ
ロンドンのバスに乗る際は事前に乗り方をきちんと調べておくことをおすすめします。今日紹介した録音アナウンスの他にもいくつかパターンがあり、ごくたまに運転手本人がアナウンスをする場合もあります。その英語を聞き取るのにはより高い英語力が求められますが、事前知識があれば、何かハプニングが起きた時でも慌てずに冷静な判断ができます。