ネイティブの人の英語を聞き取れないと悩んでいる日本人の方はとても多いです。
その原因の一つとして、英語を覚える時に記憶にインプットしている発音がそもそも間違っているということが挙げられます。
例えば、
・自然な英語の発音とかけ離れている英語をお手本にする
・覚えたい英語の発音をカタカナで書く
などの行為を習慣化してしまっている場合、本来の英語の発音とは異なる音を記憶にインプットしてしまっている可能性が高いです。
これをやめないと、記憶の中にある英語の発音と会話で耳に入ってくるネイティブの人の発音が一致しないので、勉強した英語を聞いてもそれを認識することができないという残念な事態になります。そしてどんなに英語を勉強しても聞き取りが全く上達しない、という壁にぶつかってしまいます。
解決法として、以下の2点を実施することで、リスニング上達への第一歩を踏み出すことができます。
①自然な発音をお手本にする
完璧な発音を手に入れたいわけではなくても、お手本とする英語は質の高いレベルを選ぶことが大切です。伝言ゲームでは、先頭の人から伝えられるメッセージが列の最後では全く変わってしまいます。本来のメッセージを知るためには最前列の人に直接聞くのが確実です。それと同じように英語の発音も90〜100%のレベルの発音を聞いて真似するほうが、50〜60%のレベルの発音を真似するよりも高い結果が望めます。英語学習用のリスニング教材は聞き取りやすいようにはっきりと発音しているものが多いので、実際に世間の人が使う英語の発音と異なる場合があります。なるべく早い段階から自然な英語をお手本にするといいです。
②英語を声に出して覚える
スポーツでも音楽でも、自分が実際に練習に取り組むことで他の人が使っている様々なテクニックを自然と認識できるようになります。英語もただ聞くのではなく、正しい発音を自分が声に出すことで他の人の英語をより簡単に聞き取れるようになります。そのため、リスニングを上達させるためには覚えたい英語を声に出して話す練習を増やすことをおすすめします。その際、発音のフィードバックを直後に与えてくれる人がいれば一番良いですが、難しければお手本と自分の英語をスマホなどで録音し、直後に比べて違いがあれば再度挑戦する、というような練習に取り組むのもいいです。
(発音の仕方を視覚情報で表したい場合、カタカナではなくIPA発音記号を使うことをおすすめします。)
リスニングを上達させたい方は、英語を「聞く」ということだけに集中するのではなく、自然な発音で「話す」練習を増やしてみてください。リスニングとスピーキングを同時に鍛えることができます。